感情を表す動詞はexcitingが正しいのか
exciteなど、感情を表す動詞には、Be動詞+受動態として使うように決まっています。いったいなぜそのような文法上のルールがあるのでしょうか。その他頻出の感情動詞も見ながら、一つずつ解説していきましょう。
~している、と訳すが語尾はedになる動詞
I’m excited.
I’m exciting.
上の2つのうち、「私は興奮している」を意味しているとして正しいのはどちらでしょうか。一見すると接尾辞ingを持つexcitingですが、この場合の正解はexcitedなのです。Exciteという単語は動詞で「~を興奮させる」の意味で、上の文章はbe動詞+受動態という形式で「私は興奮させられた」とも解釈できます。
ですがそれでは通常の日本語から考えると少しおかしい表現になります。そこでより日本語らしく訳すと「私は興奮している」と形容詞に変化させたほうが自然です。
I’m excited to look him changed radically.
(激しく変化した彼を見て私は興奮しています。)
このように、~させるという受動態の意味合いの感情を表す動詞は、語尾はedの形で使用するのが文法上の決まり事とされています。
その他の、受動態的な感情を表す動詞たち
Exciteの他にも感情を表す動詞はいくつかあります。自分の気持ちを伝える上では欠かせない、大変便利な単語ばかりなのでこれを機会に覚えておきましょう。なお、Be動詞と前置詞は必ずセットになっています。
Surprise
~を驚かせる(be surprised atで ~に驚く)
I’m surprised at your glowing.
(あなたの成長ぶりに驚きました。)
interest
~の興味を引く(be interested inで ~に興味がある)
I’m interested in this TV program.
(そのテレビ番組に興味があります。)
satisfy
~を満足させる(be satisfied withで ~に満足する)
I’m satisfied with our result.
(私たちの出した結果に満足している。)
please
~を喜ばせる(be pleased atで ~に喜ぶ)
I’m pleased at her success.
(彼女の成功に私は喜んでいます。)
disappoint
~を失望させる(be disappointed withで ~にがっかりする)
I’m disappointed with his attitude.
(彼の態度にはがっかりしています。)
感情が生まれてくる経緯の違い?
なぜこのように感情を表す動詞が受動態になるのかは、諸説ありますが日本人と英語圏の西洋人が思う、感情の生まれる経緯が少し違うという由来があるそうです。Excitedを例にとってみると、日本人の解釈では興奮したという感情は自分の心の中から湧き出るような感覚があります。何か興奮する対象を見聞きしたときは自分の中の心が動いたという考え方です。
ところが西洋人の感覚では、感情というものは自分の中から生じるのではなく、神や相手といった第三者的な存在から与えられるもの、と考えられています。そのとき心が動いたのは自分の中で起きた変化ではなく、誰かによって「動かされた」という考えから成り立っているようです。
接尾辞だけを見ているとどうしても騙されてしまいそうな感情を表す動詞、この紛らわしさから受験の正誤選択問題にもかなりよく出題されています。一度勉強して身に着けたものについて、考え方を変えるのはなかなか難しいことです。
しかしその中には勉強だけでは知りえなかった、英語圏特有の思想なども理由になっていたとは、大変興味を引く話でありますね。
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