英会話に英文法は必要ないという誤解について
「英会話に英文法って必要ですか?」これは一番多く受ける相談です。
結論から言えば「英文法はできないよりはできたほうがいい」です。初めのうちはできなくてもいいけど、出来たほうが圧倒的に英語力が伸びるスピードが早いからです。
ただ一番やってはいけないことは分厚い英文法の本をいきなり頭から始めてしまうことです。英語学習のモチベーションが上がっていても、英文法の本を初めて1週間もすれば飽きてしまいます。
ぼく自身も英文法をはじめに学習しようとして挫折しました。理由は英文法の学習自体がつまらないからでした。
なのでいきなり英文法をガッツリ勉強するのは絶対にやめておきましょう。
英文法ってそもそもどうして必要なの?
今回の記事では「そもそも英文法って何」というところを少し解説したいと思います。
英文法はゲームで言うところの「ルール」にあたります。ゲームのルールを詳しく知っているほうがよりゲームが強くなり、楽しめるのはご理解いただけると思います。
例えば、かるたというゲームがあります。かるたは上の句が読まれて、ペアになっている下の句の札を取っていくゲームですが、そもそも2つの札がペアになっていることを知らないと全くゲームが楽しめません。
また、「上の句が読まれる」というルールを知っていれば、上の句に対応する下の句をあらかじめ覚えておくことで、札を取るスピードが速くなります。
英語でいうとこのルールが英文法です。あなたは英文法というルールを多少なりとも知っているいるので、英文を読むことができます。
例えば、This is my penという英文があったとして、これを
「は、私の、これ、ペンです」
と読む人はいないと思います。
当たり前でしょ?と思いましたよね?
これは実はあなたが英文法というルールを理解しているから分かることなのです。
逆に言えばルールを全く知らない状態、つまり、英文法を全く知らない状態だとそもそも英語が理解できないですよね?
そのためルールを多く知っている人のほうがよりたくさんの英文を理解できるのはご理解いただけると思います。
英文法を学んでおけば、英会話でも必ず役に立つ
英文法はいわば「英語のルール」なので、初めにある程度学んでおいたほうが良いことは間違いありません。英会話の場合はリスニングもリーディングも両方に役に立ちます。
リスニングの場合は英文法をやっておくと、英語を聞いて意味を取るスピードが速くなります。これは、英語が聞こえてきたときに英語を訳す順番やルールがわかっているので正確に意味が取れるからです。
一方スピーキングの場合は、英語を声に出すときに「自分で文を組み立てることができる」ようになります。自分で英語の分を組み立てるには英語がどういう順番で話されているのかという分の組み立て方を知っていると有利なのです。
英会話初心者のうちは英文法を駆使して自分で文を組み立ててしゃべるという事は難しいので、まずはHello!やSee you next time!といったあいさつのフレーズや、Do you have a time?(今何時ですか?) といったよく使われれるフレーズを覚えるのが一番早く上達します。
しかし、お決まりのフレーズを終えて中身のある会話をしようと思ったときには、英文法が少しでも分かっていたほうが有利です。
例えば、「レストランに行きたいです。」という文を英語にするときには、
えっと、初めに「誰が」という主語が必要だからIが必要だな。
主語の次は「どうした」の動詞だからgo toかな?あ、でも「行きたい」だからwant to が先か。
レストランは「どこに」の答えだから go to の後だな
という感じでたどたどしくても「I want to go to restaurant」という 英文が組み立てられると思います。
後はこの練習を繰り返して早く分を組み立てられるようになれば、英語がペラペラ話せている状態になります。
しかし、英文法を全く知らないとIのあとにrestaurant が来てしまったり、I go to want to restaurantというような意味は伝わるけど、間違った英語(ブロークンイングリッシュ)になってしまいます。
ブロークンイングリッシュでもいいから話すことは大切ですが、ブロークンイングリッシュだと自分の言いたいことは伝わりませんし、相手にとって非常にストレスです。
ゆっくりでもいいので、お決まりのフレーズや簡単な文章を組み立てて正確な英語を話してくれたほうが、聴いている相手もイライラしません。
初心者のうちはリスニングはたくさん聞いて、ある程度早い英語も聞き取れるようになったほうがいいですが、スピーキングに関してはなめらかに言えることよりも、相手に伝わるぐらいの正確さは欲しいものです。
まとめ
まとめると、英文法は必ずしも必要ないですが、知っておいたほうが圧倒的に有利です。
かといって英文法の本を一から読む必要はありません。挫折してしまう可能性が高いからです。
ぼくがお勧めする方法は「英語のニュアンスや英文法の解説がある教材で英会話を学ぶこと」です。
英文法は結局のところ「なぜ、その英語をここで使うのか」という事が理解できるかどうかですので、丸暗記ではなく「なぜ?」をちゃんと理解して学習をしていれば文法書を読む必要はありません。
とはいえ、英文法教材のおススメを教えてほしいという質問も一日数件いただくので、楽しく学習できるおススメの英文法教材を紹介しておきますね。
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