今何時ですか?と聞きたくなったときdo you have the timeが良いのか
今何時なのか、時間を聞きたくなったとき、私たちはWhat time is it now?と教わりました。しかし実はネイティブスピーカーは違った表現で言うのです。その表現とはいったいどんなものなのか、例文などを交えて解説していきましょう。
時間を尋ねるとき、ネイティブスピーカーはこう言う
What time is it now?私たちが習ったこの表現を使っても通じないことはなく、間違いとは言えません。しかし、実際にネイティブスピーカーがこの表現で聞くことはあまりないと言います。仮にもしこの表現をあまり崩さずに使う場合だと、What time is it?とnowを省きます。
なぜならnowを入れることで、言葉の持つニュアンスが少し変わってくるからです。もしnowをつけた状態で尋ねると相手には「さっきと変わって今は何時に移ったのですか?」というようになり、時間の移り変わりという意味合いが若干強調されてしまうからです。さらに、ここまで説明してきたにも関わらず、what timeで始まるフレーズ自体がネイティブスピーカーの間でももうほとんど話されることはないのです。
「今何時ですか?」の最も一般的で丁寧な聞き方はDo you have the time?です。日常生活からビジネスシーンまで、年齢や性別、シチュエーションにも関係なく比較的幅広く使うことができる便利な表現です。
what time is it?はNG?
ところでなぜwhatで始まる疑問文形式では使われないのか、それにはれっきとした理由があります。実はwhatなどの疑問詞から始まる疑問文には、直接的な問いかけを投げかける意味合いを含んでしまいます。他にも、私たちが初めに覚えた英語の学習ではこんな表現もあります。
What is your name?
Where are you from?
これらの疑問文はイメージ的には公的機関での事務手続きなどで使われることが多く、日常会話ではそれほど頻繁ではありません。What time is it?のニュアンスは「何時何分?」と単刀直入なイメージになり、極端な解釈をすれば「聞かれた相手が時計を見て時間を判断できるという前提の上での質問」と捉えられてしまいます。
これでは、威圧的で少し失礼な印象を持たれてしまう危険があります。一方、Do you have the time?という聞き方では、これも少し大げさに言うと「あなたは今時計などを持っていて、時間を確認できる状態ですか?」というニュアンスを含み、whatを使うよりも丁寧な言い回しになります。
初対面や親しくなって日が浅い相手には、こちらの表現で聞いたほうが無難かもしれません。さらに、Excuse me, but~から始めるとより丁寧になりますので、覚えておくと便利です。
the timeと冠詞がついている理由
ところで、この文章をよく見たらもう1つ気が付くことがあります。
Do you have (the) time?
このように、timeに冠詞theがついていますね。これがもしtheをつけないとどうなるのかといえば、文章の意味が変わってしまいます。
Do you have time?
(お時間ありますか?)
このように、暇な時間があるかどうかの問いかけになります。時間を問いかける質問にはならないので、注意しましょう。
英語学習を続けていると、今まで習ってきたものに意外な意味合いがあって驚くことが時々あります。できるだけ今の生きた英語へのアンテナを張っておき、ブラッシュアップする必要があります。そのすべてを使い分けるためにはとても時間がかかる作業になりますが、一つずつのセンテンスが持つニュアンスを把握していく他ありません。
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