比較級、最上級とtheを徹底解説!
英語学習の中でも必ず覚えるべき表現法の1つ、比較級と最上級は中学生でも習う最も基本的な部分です。しかしこれから説明する、定冠詞theを交えた話についてはこれまで学んできた文法上の比較級、最上級からはかなり特殊な例になります。
基本の比較級、最上級をおさらい
復習として、私たちが英語の勉強で学んだ比較級と最上級を確認しましょう。
比較級
He is taller than you.
(彼はあなたより背が高い。)
一般的には形容詞の語尾にerをつけ、比較対象の名詞や代名詞の前にthanを置きます。
Chimpanzee is more intelligent than Gorilla.
(ゴリラよりチンパンジーの方が知能は高い。)
母音が3つ以上あるものについてはmoreをつけますが、この時に形容詞の語尾は変化しません。
My daughter gets better than yesterday.
(娘の状態は昨日より良くなっている。)
Good、bad、muchなど、形容詞の中には特殊な変化をするものも存在します。
最上級
He is the tallest in his class.
(彼がクラスの中で最も背が高い。)
最上級は形容詞の前に定冠詞theがつき、語尾はestで締めます。
Chimpanzee is the most intelligent in all apes.
(チンパンジーは全ての類人猿の中で最も知能が高い。)
母音を3つ以上含む形容詞の場合は比較級同様、moreの最上級mostがつきます。同じく、定冠詞theを忘れないようにしましょう。
She is in the best condition now.
(彼女の状態は今が最も良い。)
good、bad、muchなど、比較級と同じくやはり特殊な変化をします。
比較級なのにtheがつく場合
上で見た通り、これまでの英語学習では比較級にtheをつけるとは習ってきませんでした。ところが、そんな思い込みを覆す用法があり、しかもネイティブスピーカーの間では非常によく用いられます。
This book is the cheaper of the two.
(この本は二冊あるうちの値段が安いほうです。)
He is the elder of the two.
(彼は2人いる中で年上の方です。)
このように、of the two(2つ(2人)の中で~の方)という表現をする場合に限って、定冠詞theがつきます。なぜそのようになるかというのは、2つあるうちのどちらか決まった方という意味合いがあることから、物が特定された要素が強いために定冠詞theを使います。
またこの文章自体も「~より~である」といった単純な比較の意味というよりは、2つある既に決まったもののうちの中での比較対象という点でも例外です。
theのつかない最上級
Theのつく比較級があれば、theのつかない最上級もまたあります。その用法と例文はどんなものでしょうか。
I’m saddest when I’m failed on my work.
(仕事でミスをしたときが、私は一番悲しい。)
This zone is safest in the area.
(この地帯は地域の中でも最も安全です。)
このようにtheのつかない最上級は、同じものの中での最上の場合(同一人物、同一の物)を表すときに使います。通常の最上級のように自分以外の人たちの中、またはたくさん存在している物の中で比較しているのではありません。
今まで勉強してきた英語学習の中から外れた例外は、どんなものにもついてきます。中でもこの比較級、最上級とtheの絡めた表現については、ネイティブスピーカーの間で意外にも大変よく使われています。ぜひともマスターしましょう。
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