You guysとy’all,英語らしい使い方
映画などでよく聞くyou guysやyou all(南部方言ではy’all)という表現ですが、これもとてもよく使われる大変英語らしいスラングです。ニュアンスや用法なども交えて、どんな場面で使うのかを検証してみましょう。
代名詞you の後に複数形がついている意味とは?
海外ドラマや映画などで頻繁に耳にするyou guysやyou all、日本語で表現すると「あなたたち」「みんな」などの意味になります。
What do you guys do today’s evening?
(みんな今晩は何してるの?)
このように代名詞youと同じような意味に使われますが、それにはわけがあります。youを単体で使用すると1人なのか複数なのか分かりにくくなりますが、あえてguysと複数形にすることで「そこにいるあなたたちみんな」といった集合体のイメージが強くなります。
You guys! Come here!
(みんなここに来て!)
またこのように呼びかけるときにもよく言われますが、この場合もやはり、「そこのみんな」といった全体を指す意味合いが濃くなります。
このように見てみると、You guysやyou allは数を明確にするためにあると考えられます。
確かに、youだけでは「あなた1人」「あなたたち複数」の両方の意味があるので、呼びかけられてもどちらなのか曖昧になってしまいますね。
you allはyou guysと何が違うのか?
映画などでyou guysという表現を聞いたとき、そのシチュエーションに注目してみましょう。どんな場面で使っているのかを観察してみると、カジュアルな場面や日常的なシーンなど、どちらかと言うと身近な光景で親しい友達などとコミュニケーションしている雰囲気です。
逆に考えたら、改まった場、初対面の人同士、ビジネスの席などにはふさわしくない表現なので注意しましょう。目上の人に対しても当然使わないほうがいいでしょう。しかし社内会議でプレゼンテーションを行う時などに、代わりの表現としてyou allを使うことがあります。
You all, please look at this picture in the screen.
(みなさん、スクリーン上にあるこの写真に注目してください。)
You allであればこのように改まった場面や目上の人に対しても問題がないとされるので、好んで使われています。また、guyという響きが日本語的には男性を意味するイメージがありますが、女性たちに対しても差し支えありません。もちろん、allについても同じです。
方言y’allとは
y’allはyou allを短縮した形で、主に南部アメリカで方言として使われます。意味や使い方はyou allのそれと全く同じですが、ニューヨーク州やカリフォルニア州などでは聞かないので、完全に方言として認識しましょう。
Y’all can join the party this weekend!
(みんな、週末のパーティーにはぜひ参加してくれよな!)
Y’all doing good?
(みんな調子はいいかい?)
また、標準語としてのyou allはいくぶん丁寧な表現にもなるためビジネスシーンや目上の人に対して言っても大丈夫ですが、方言のy’allは例文の通りかなり俗語的な表現です。慣れないうちや地域によっては使用を控えたほうがいい場合もありますね。
日本語と比べたら、英語は名詞や代名詞に対して数字に厳密な言語です。名詞に複数形をつける、冠詞の概念など、ものや人に対する数を明確にさせる文法上の決まりが少なくありません。表現法に少し困ったときは、対象の物や人の数に着目しながら考えていくとスムーズかもしれませんね。
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